もうひとつの未完にして世界遺産「コロニア・グエル地下聖堂」(アントニ・ガウディ作 1898-1916年 未完)
(「美巨人たち」テレビ東京放映番組<2015.9.5>解説より引用 )
スペインのバルセロナにある、天高く伸びる祈りの塔「サグラダ・ファミリア」を僕が訪れたのは、今から2年前(2013年8月)のこと。
一方、大地の下、眠るような祈りの空間。こちらも、未完のままの建物「コロニア・グエル地下聖堂」
ここは、サグラダ・ファミリア建築のための「実験室」とも言われているように、「柱の傾きと曲線」に特異な特徴がある。
ガウディが残した言葉。「美しい建築のプロポーションは、安定性と密接な関係があるが、安定性だけでは美しいプロポーションは得られない」
また、「聖堂は、神に相応しいありとあらゆる特性を持って、神性を感じさせなければならない。聖堂は必然性に導かれ、壮大でなければならない」
ガウディの揺るがぬ信念であった。
重力に逆らわない自然の形として、ヒントを得たカテナリー曲線。女性がネックレスを首にかけた時の形、楕円形をヨコにした、上下の半分づつになろうか。
この地下聖堂が、工事半ばで中断したのは、ガウディのパロトンであったアウゼビ・グエル氏の経済的困窮が原因とされる。
(番組を視聴しての私の感想綴り)
自らの信念と美意識に沿って造られた至高の空間。
何百年もの時を超えて、微動だにしない「建築美への追求」。
これは、「聖なる美への追求」でもあり、「生き方における美の追求」と置き換えてもいいのかもしれない・・
写真: 上「コロニア・グエル地下聖堂 内観」
下「 同上 外観」
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